いらっしゃいませ!
あっという間に今年も折り返しが近づいてきました。
以前のように外出を楽しむことはできずとも、
道端であざやかに咲く紫陽花を見ると心が躍る、作山がお送りします。
COVID-19感染拡大防止のため、新しい生活様式の1つとして
「テレワーク」という働き方を実現させることが
社会の喫緊の課題として浮上しています。
実際にテレワークをやってみたという方は、
バラバラの場所で働く「新しい働き方」のメリット・デメリットともに
感じていらっしゃるのではないでしょうか。
今回のコラムでは、
テレワークや複業など「自由な働き方」ができるサイボウズの中でも トップクラスに自由で、かつ成果を出し続けているチーム、 「サイボウズ式」の編集長、藤村能光にインタビューした様子をご紹介します。
サイボウズ式はこちら
藤村の著書は
こちら
インタビューに出てくる「本書」はこちらを指しています。
・・・・・・・・・・
サイボウズ式編集部の変化について
・・・・・・・・・・
サイボウズ商店の作山です。今日はよろしくお願いします!
COVID-19の流行に伴いサイボウズは完全在宅勤務となりましたが、 サイボウズ式編集部のチーム状態や成果物に変化はありましたか?
サイボウズ式の藤村です。よろしくお願いします。
チームの状態でいうと、もともと割と自由なチームでしたが、
「会えない人がいる」ではなく「誰にも会えない」状況になりましたよね。
全員が直接会えなくなったことで、
編集部内のコミュニケーションの流量がむしろ上がったのではないかと感じています。
え!コミュニケーションが取りづらくなったという声は耳にしますが、
逆に増えたんですね。どうしてでしょうか?
コミュニケーションを生む仕組みの1つとして、「オンライン朝会」を始めました。
仕事の進捗や、業務を進める上で困っていることを共有する場です。
慣れてきたら、仕事の話だけでなく、持ち回りで小話をすることにしました。
これが良かったんです。
小話はどんな話をしてもいいんですが、それをきっかけにメンバーの意外な一面を知ったり、
お互いの状況を知ることができたんです。
よく心理的安全性って言ったりしますが、仕事をする上でお互いを知るためのチームの土台作りのようなものですね。
1対1でミーティングをする際に、仕事の話をしてもいいし、それ以外の話をしてもいい時間をサイボウズでは「ザツダン」と呼ぶのですが、あれをチーム全体で進めるようなイメージです。
出社していた時には立ち話やランチ、飲みニケーションでやっていたようなことを
オンラインでも再現するために、意図的に仕組みにするんですね。
仕事の話だけじゃない朝会、楽しそうです。
成果物の変化という観点では、
これまでサイボウズ式編集部の仕事の多くを占めていたのはインタビューでした。
直接お会いして取材をさせていただき、記事を出させていただくという流れです。
これができなくなってしまったんですよね。
そのため、3~4月はWebメディアとしての在り方や理想をゼロベースで考え直しました。
それを受けて5月からはコラムや寄稿の記事を増やしたり、
過去の記事に再びスポットを当てる施策をとったところ、
PV数は昨年の月間平均を超えるほど、順調に伸長したんです。
企画の作り方や進め方は大きく変わったけれど、チームの成果は落ちなかったんですね。 変化は怖さを伴いますが、心理的安全性があるチームほど、失敗を糧に新たなチャレンジができます。その点でいうと、挑戦しやすかったのかもしれないですね。
※心理的安全性がチームにもたらす影響や、その作り方については、
第2章『チームの土台は「情報のオープン化」』に詳しく書かれています。
インタビューもオンラインです !
・・・・・・・・・・
オンラインコミュニケーションについて
・・・・・・・・・・
先ほど朝会の話がありましたが、
オンラインコミュニケーションについてもう少し聞かせてください。
本書でもオンラインコミュニケーションについて沢山触れていますが、
難しいですよね、やっぱり。
伝達については、オンラインに限らず「1回の伝達で100%伝えるのは無理」って思うようにしています。
無理…!頭ではそうかもしれないなと思いますが、そこまで割り切るのって結構勇気がいります。
だからこそ、何度もコミュニケーションすることが必要なんです。
さらに言うと、一方的な「伝達」ではほとんど効果がないと思います。
相互の理解だったり、双方向のコミュニケーションの回数がより多くなることで
伝えたいことが伝わる純度がぐっと上がります。
だからこそ「小話」のようなザツダンが必要だと思いますね。
たしかに、仕事のフィードバックを受けるときに
ポイントだけ粛々と文字で並べられると、身も心も構えてしまいそうです…。
フィードバックは、受け手の状態によって伝わり方が上振れも下振れもしますよね。
藤村さんは「ソフトなフィードバックが上手」という勝手なイメージがあるのですが、
フィードバックやレビューをする際に気を付けていることはありますか?
えぇ~、ソフトなイメージがあるんですね。笑
僕は辛口なフィードバックをするときは、先にそのことを伝えるようにしています。
「今から、あなたにとっては辛いことを言うかもしれないが、僕の意見として受け取ってもらえると嬉しい。」
という感じです。
受け手側の心の準備がないと、フィードバックが機能しないことがありますから。
なるほど。フィードバックもらうときって、ドキドキしながらも
だいたい期待しちゃってますもんね。笑
いきなり辛口をくらうと、ガクっときそうです。
ですよね。オンラインだとなおさらです。
それから、フィードバックを受ける立場の場合は、
フィードバックをする側も完璧ではない、と心構えしておくことですかね。
僕も今までいただいたフィードバックを全て受け入れてきたわけではなく、取捨選択してきたと思います。
その中には、フィードバックをすぐに生かすのは難しかったものもありました。
まぁ、グサッとくるのはだいたい当たってるからなんですけど。笑
なので、フィードバックをする立場として思うことは、
いくつかのフィードバックのうちの1つでも、その人にとって意義があったら良いな、というスタンスです。
※オンラインコミュニケーションについては、
第5章『「オンラインコミュニケーション」の作法』に詳しく書かれています。
オンラインでのフィードバック、探求しがいがありそう・・・
・・・・・・・・・・
マネージメントについて
・・・・・・・・・・
本書は「チームリーダー」、
イメージとしては3~10人くらいのチームをまとめる方が
リアリティを持って読んでいただけるのではないかと思っています。
藤村さんにとって「マネージメント」ってどんな仕事ですか?
「チームの成果にコミットするために、なんとかする」ですね。
管理や監視ではない、と僕自身は考えています。
なんとかする…。
はい。人・モノ・カネ・情報を元に、チームの成果が出るように、なんとかするのが、マネージャーの役割だと思っているんです。
その中でも「人」に関しては、仕事の意義を見い出せるかどうかは結構大切だと思います。
仕事へのモチベーション、ということでしょうか。
そうですね。
自分1人で仕事の意義を見つけられる人は良いと思うんですが、それは意外と難しいことです。
だから、マネージャーが壁打ち相手になって、
その人が意義を見つけるきっかけを作ってあげられるといいなと思っています。
なるほど。具体的にはどんなことをするんでしょうか。
大きい仕事をボンっと渡して「期待してるよ」って言うとか?
うーん…。苦笑
メンバーが「やりたい」と思っていることに、
マネージャーが「やるべき」理由を一緒に見つける支援をすることで、
楽しく働けて、自分なりの仕事の意義の作り方が見えてくるんじゃないかな、と思っていますね。
確かに、私が出会ってきた「良い上司」って、
「仕事楽しい!」という時期にお世話になった方たちでした。
仕事の意義を感じられていたからかもしれないですね…!
とはいえ、僕自身100%できているわけでは全くないです。
人間的な成長は常にしていかないとあかん、とあらためて思い直しました。
「こいつ、綺麗なええことばっかりゆーてるけど、中身伴ってないやん」にならないように。笑
※チームのマネジメントについては
第4章『チームを動かす「仕組み」の作り方』に詳しく書かれています。
ありがとうございました!
---------------
本書の中では、
チーム作りやオンラインコミュニケーション、
それらを動かす「仕組み」や作法、効果などについて、さらに細かく書かれています。
同じ時間に同じ場所で働くスタイルから、新しい生活様式にあった「未来のチーム」へ進化する過渡期に、
チームリーダーとして挑戦する方へ特におすすめしたい1冊です。
本書に興味を持ってくださった方は、ぜひ商品ページもご覧ください!
▼【質問箱特典付き】《働きやすさ》を考える メディアが自ら実践する「未来のチーム」の作り方
サイボウズ商店オリジナル特典として、著書 藤村能光に直接質問ができる「質問箱」が付いてきます。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。